こんにちは、みその内科クリニック院長の岩﨑良和です。
当院があるこの地は、もともと祖父・岩﨑与五郎が昭和26年9月に岩﨑内科小児科医院を開院した地であります。祖父・岩﨑与五郎は昭和59年3月までの約33年間にわたり、この地域の診療に従事させていただいておりました。祖父が昭和59年に他界、当時、父・有良は大学において消化器病の診断、治療、研究に従事しており、その道を極めんとすべく、大学に残る道を選び、岩﨑内科小児科医院は一旦閉院となりました。
そしてこの度、24年ぶりに祖父与五郎が長年開業していた場所である蒲田で祖父の遺志を継ぎ、「みその内科クリニック」を開院することとなりました。私は平成9年に聖マリアンナ医科大学を卒業後、日本大学医学部第3内科教室(現、内科学系消化器肝臓内科学分野、糖尿病代謝内科学分野)に入局いたしました。内科全般を中心とした2年間の研修を終え、消化器科及び糖尿病を中心とした医療に従事することとなりました。特に大学病院においては、内視鏡検査や内視鏡治療を専門分野として力を入れてきました。
また、銚子市立総合病院や春日部市立病院で、地域医療に携わり、消化器疾患、糖尿病疾患だけにとらわれない幅広い診療を経験・実践し、地域医療における役割を学びました。また、大学病院と地域医療機関との病診連携の重要性を身をもって感じてきました。最近の医療情勢は、専門性に特化し細分化されてきております。
現に自分の所属した第3内科学教室も、現在では内科学系消化器肝臓内科学分野と糖尿病代謝内科学分野とに分科されております。細分化することにより、同じ内科という分野でありながら、自分の専門分野とする疾患以外の内科的疾患とは離れてしまい、自分の目標としている医師の役割とのずれを感じずにはいられませんでした。現代において患者様のニーズはさまざまであり、また患者様が擁している疾患は単純ではなく、これらをすべて大学病院などの大病院でまかなうことは難しい状況と考えております。
自分はかねてより、自分の専門分野である消化器科を中心としながらも、内科全般にわたる診察治療を実践したいと考えておりました。実際、消化器科疾患はガン等の悪性疾患が多く、その中で治療だけではなく患者さま及びご家族の方の心のケアを含めた診療も心がけ、また糖尿病疾患を通して現在大きな問題となっている生活習慣病の管理、指導についても研さんを重ねてきました。
これからの医療において、地域のホームドクターとしての役割を果たすことは重要ではありますが、加えて大病院や地域の中核病院の負担を減らすべく、専門性を発揮していく診療所の存在は必要不可欠と考えております。祖父がやっていたことを現代の新しい視点から、今までの経験や知識を活かして実践をしていきたいと決意し、「みその内科クリニック」を開院するにいたりました。